大野 克夫 (おおの かつお)

楽器 Keyboards
コメント ザ・スパイダース、井上堯之バンド等を経て大野克夫バンドを率いるキーボーディスト。

TVドラマ「太陽にほえる」のサントラや沢田研二のヒット曲の作曲で知られ、最近ではアニメ「名探偵コナン」のサントラも担当している。

39年9月12日生。京都出身。

呉服屋の息子に生まれるが、音楽好きの家族に囲まれ、幼少の頃から楽器に親しんで育ち、小学生の頃から既に作詞・作曲をこなしていた。

高校では軽音部に所属しており、バンドを組んで(大野はスティール・ギター)京都のジャズ・コンテストに出場、優勝する。 これがきっかけで、高3の時に京都を代表するロカビリーバンドだった「ゲーリー石黒とサンズ・オブ・ウェスト」に参加、プロデビューする。

62年に田辺昭知に誘われて「ザ・スパイダース」に参加、65年5月にシングル「フリ・フリ」でデビューしたスパイダースは、グループ・サウンズの人気バンドとしてヒットを飛ばす。
最初はスティール・ギターをメインに演奏していたが、そのうちオルガン等の比率が高まり、最終的にはキーボーディストとなる。

71年1月のスパイダース解散後は、タイガースの沢田研二と岸部修三、同じスパイダースの井上堯之、テンプターズの萩原健一大口ヒロシと「PYG」を結成するが、ニューロック全盛の当時、GSのアイドル視されていた沢田と萩原を擁した「PYG」はロック・ファンの支持を得られず、苦戦する。沢田と萩原がそれぞれソロ・シンガー、俳優として活動を始めると、PYGの演奏陣は彼らのバックバンドを務める傍ら、「太陽にほえろ!」や「傷だらけの天使」等TVドラマのサントラ等で活躍する様になる。これが井上堯之バンドである。

大野は井上バンドでキーボードの他、作曲でも中心的な存在であり、沢田研二の大ヒット曲「時の過ぎゆくままに」や「勝手にしやがれ」、「カサブランカ・ダンディ」、「ダーリング」、「サムライ」などは皆大野の作曲によるものである。

井上バンドと並行して、ガロや「エディ藩とオリエント・エクスプレス」のレコーディングへの参加を始め、作曲・編曲・演奏と幅広く活動しており、他のアーティストへの提供曲やサントラへの参加は枚挙に暇がない。

80年に井上バンドが解散すると、「大野克夫バンド」として「太陽にほえろ!」のサントラ製作等を引き続き行なう。 「大野克夫バンド」は一時期活動を停止していた様だが、90年代後半からまたマイペースでやっているらしい。

自身のアルバムは、80年代に「Free Ways」をリリース、各種サントラやそのこんぴレーション盤*「Sound Traffic」や「大野克夫 映画編〜野獣刑事」等)の他、デモ・テープをCD化した「幻のメロディー」1〜3等がリリースされている。

 

Writer/Editor 高崎勇輝
Special Thanks to 「日本ロック紀GS編」黒沢進氏著(シンコー・ミュージック刊)
「ルーツ・オブ・ジャパニーズ・ポップス(1955〜1970)黒沢進監修(シンコー・ミュージック刊)

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